ワシントンにある米連邦議会議事堂=2024年11月(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は16日、トランプ政権で首都ワシントンの連邦地検の検事代行を務めるエドワード・マーティン氏がロシア国営メディアに計150回以上出演し、親ロシア色の強い主張を繰り返していたと報じた。2020年米大統領選の不正も主張する「選挙否定派」で、司法の独立性に懸念が高まりそうだ。

 ロシア国営メディアは「ロシア・トゥデー」(RT)など。バイデン政権は昨年9月、ロシアがRTを通じて偽情報を拡散し、米国を含む国際世論への浸透を図っていると注意喚起していた。

 マーティン氏は22年2月のロシアのウクライナ侵攻直前、RTのインタビューで、ウクライナ国境付近でのロシア軍増強について「証拠は何もない」と主張した。

 20年米大統領選の敗北を覆そうとしたトランプ氏の支持者らによる議会襲撃事件についても、かねて「愛に満ちた日」だったと称賛。連邦検事代行に就任後、事件の捜査に従事した検事の一部を解任したと認めた。