【ニューヨーク共同】米金融大手6社の2025年1〜3月期決算が15日出そろい、6社すべての純利益が前年同期と比べて増加した。トランプ米政権の関税政策を背景とした不確実性から市場の変動が大きくなり、株式のトレーディング収益が好調だったことなどが寄与した。
最大手のJPモルガン・チェースは9%増の146億ドル(約2兆円)だった。株式トレーディングの収益増がけん引した。ただ、ダイモン最高経営責任者(CEO)は決算の声明で「地政学的および貿易関連の緊張の高まりで市場の変動幅が拡大し、顧客はより慎重になっている」と指摘。米国の関税政策に伴う貿易摩擦やインフレに対する警戒感を示した。
コスト削減などが寄与したウェルズ・ファーゴは6%増の48億ドルだった。バンク・オブ・アメリカは11%増の73億ドル、シティグループは21%増の40億ドル。
投資銀行業務が主力の2社も堅調で、ゴールドマン・サックスが15%増の47億ドル、モルガン・スタンレーは26%増の43億ドルだった。