学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書を財務省が改ざんした問題で、同省が自殺した元職員の遺族側に開示した関連文書のうち一部欠番があるとして、弁護団は14日「欠番の文書も含めて開示を行うべきだ」と財務省に説明を求める申し入れをした。
文書は、改ざんを苦に2018年に自殺した元近畿財務局職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さんが開示を求め、今月4日に森友側との交渉記録など13年6月〜16年6月の約2千ページが開示された。弁護団によると、文書には古い順から番号が振られているが、うち14年4月18日〜5月12日の46〜49番の文書が抜けていた。
過去に公表された文書などで14年4月28日、森友学園の籠池泰典元理事長が近畿財務局職員に、安倍晋三元首相の妻昭恵氏と並ぶ写真を示し「夫人(昭恵氏)を現地に案内し『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた」と言ったことが明らかになっている。だが今回開示された交渉記録には含まれていなかった。