韓国の金暎浩統一相が10日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見し、4日の尹錫悦前大統領の罷免を巡り「政治的変化にかかわらず、強固な日韓関係が維持されるべきだ」と述べた。北朝鮮の非核化や日韓両国の拉致問題解決などで緊密な連携を訴えた。
拉致問題は「日韓の共通の関心事だ」と指摘、日本の議員らと解決に向けた方策を話し合うために来日したと説明した。
金氏は対北朝鮮強硬派として知られ、尹政権下で「自由と人権の価値」を重視した南北統一構想を策定。会見で、朝鮮半島の統一を実現し、北朝鮮の住民を抑圧から救うことは「道義的責任だ」と強調した。
近年、北朝鮮で携帯電話が普及し、住民が韓国ドラマやK―POPに親しんでいると説明。「韓流によって全体主義的な体制にひびが入り始めている」と述べ、文化的アプローチで内部の意識変化を起こすことが重要だと指摘した。(共同)