【ワシントン共同】米国務省ナンバー3の政治担当次官候補アリソン・フッカー氏は9日、人事承認に向けた上院外交委員会の公聴会で、核戦力を増強する中国や北朝鮮の抑止に向けた日米韓3カ国の協力を重視する考えを示した。同盟・友好国と共に「共通の課題に取り組む」と述べた。

 フッカー氏は朝鮮半島が専門分野で、国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長を務めた。第1次トランプ政権で実現した米朝首脳会談にも携わった。

 公聴会で「中国は世界中で国際秩序をつくり直そうとしている」と懸念した。敵対勢力には「強さと決意を持って立ち向かう」と表明。外交では「意見の相違をいかに管理するか」が重要だとし、制裁や孤立化で圧力をかける一方、米国の利益になる場合は「関与への扉を常に開けておく」とも話した。

 軍備管理・国際安全保障担当の国務次官候補トーマス・ディナノ氏、広報担当の国務次官候補サラ・ロジャーズ氏も同じ公聴会で証言した。