デモで話すブラジルのボルソナロ前大統領=6日、サンパウロ(AP=共同)

 【サンパウロ共同】クーデター計画などの罪で起訴されたブラジルのボルソナロ前大統領が6日、最大都市サンパウロで行われたデモで支持者を前に演説し、2023年に連邦議会などを支持者が襲撃した事件について「クーデター未遂と言うのは異常者だけだ」と述べ、無実を訴えた。

 デモは、計画に関与したとして拘束された人の釈放を求めるため、ボルソナロ被告が実施を呼びかけた。地元メディアによると4万人超が集まり、支持者は「クーデターはなかった」とシュプレヒコールを上げた。

 被告はトランプ米大統領を慕い「ブラジルのトランプ」と呼ばれる。デモにはトランプ氏の顔が描かれたプラカードや星条旗を掲げる人の姿もあった。参加した元小学校教師マリア・セシリアさん(61)は「裁判は間違っている。来年の大統領選に出馬させないようにルラ政権が事件化した」と批判した。

 6日公表の世論調査では、ボルソナロ被告がクーデター計画に関与したと考える人の割合は49%。関与していないとの回答は35%だった。