秋田県知事選で当選を確実にし、喜ぶ鈴木健太氏=6日夜、秋田市

 任期満了に伴う秋田県知事選は6日投開票され、無所属新人の元自民党県議鈴木健太氏(49)が初当選した。立憲民主党や公明党など多くの政党の相乗り支援を受けた無所属新人の前副知事猿田和三氏(62)らを破った。既成政党への有権者の不信感が浮き彫りになった形だ。自民は鈴木、猿田両氏に支援が分裂し、自主投票となった。投票率は59・59%で、4年前の前回選を3・03ポイント上回った。

 同日投開票の秋田市長選は、元県議の無所属新人沼谷純氏(52)=立民推薦=が現職を破って初当選した。

 猿田氏を支援したのは、立民、公明のほか、国民民主、共産、社民の各党。支持層を固めきれず、一部が鈴木氏に流れたとみられる。猿田氏は計4期務めて引退する佐竹敬久知事(77)の後継と見る向きが強く、有権者は県政刷新を選択した。

 鈴木氏は日本維新の会から支援を受けた。演説で「ほとんどの政党や大きな団体は猿田さんを応援している」と強調。既成政党と距離を置く姿勢を前面に掲げて無党派層の幅広い支持を得た。