【マンダレー共同】ミャンマー中部マンダレー近郊を震源とする28日の大地震は31日午後0時50分(日本時間同3時20分)ごろ、不明者の生存率が著しく下がるとされる「発生後72時間」が経過する。依然として多数の不明者が倒壊した建物の下敷きになっているとみられ、2021年2月のクーデターで国際的孤立を深めた軍事政権は国際社会に異例の支援を要請、不明者の救出を急ぐ。
軍政は民主派や少数民族武装勢力との内戦で統治能力が弱体化しており、地震被害の全容は見えない。軍政によるとこれまでに約1700人の死亡が確認された。負傷者は約3400人。死者数は増える恐れが強い。日本政府関係者によると、ミャンマー第2の都市マンダレーで崩壊した建物に住んでいた日本人1人と連絡が取れずにいる。
重機などの機材不足で救助活動は難航している。マンダレーや近郊では家屋や店舗、銀行などの建物が全半壊したほか、道路に亀裂が入ったり隆起したりするなど甚大な被害が出た。市民らは倒壊した建物のがれきを素手でかき分け、行方不明者らの救出に当たった。