因縁の激戦に終始符を打ったのは復帰直後の1年生だった―。春季岐阜県高校野球大会中濃・飛騨地区予選は27日、河上薬品スタジアムで準決勝2試合を行い、帝京大可児が池田蓮の劇的サヨナラ打で6―5で関商工を下し、関有知を9―2の七回コールドで下した美濃加茂とともに決勝進出を決めた。激戦をリポートする。(岐阜新聞デジタル独自記事です)

サヨナラ打を放った池田蓮(右端)を歓喜で迎え入れる帝京大可児ナイン=河上薬品スタジアム

 ◆激戦続きの帝京大可児と関商工 序盤からドラマ

 互いに中濃・飛騨地区の雄として、しのぎを削り合っている帝京大可児と関商工。

 一昨年の2023年は春地区準決勝7―6で関商工、秋地区準決勝3―1で帝京大可児。22年は春地区決勝8―2で帝京大可児、岐阜大会3回戦7―0で帝京大可児と激戦を繰り広げてきた。

 昨年春は、関商工が前年秋の県4強による地区大会免除、秋はそれぞれ美濃加茂に敗れて地区での対戦がなかったが、秋の県大会2回戦で対戦し、逆転の末3―2で、関商工に軍配が上がった。

 帝京大可児は25日の東濃実との準々決勝、4―2の延長十回タイブレークで、エース富田櫂成が140球以上投げているため登板を回避。川上憲伸さん(元中日)のおい洸晶もけがでベンチを外れているため、「いろいろな投手をつなぐ」と田口聖記監督。先発は背番号14の村瀬圭祐。対する関商工は昨秋同様、エース兜森健心が先発した。

 ドラマは初回から訪れた。関商工無失点で迎えた裏の帝京大可児の攻撃。1死後、関商工がまさかの3連続エラーで満塁。...