兵庫県庁での記者会見を終え、会場を後にする斎藤元彦知事=26日午後

 パワハラは認め謝罪したものの、他の問題について従来の主張を大きく曲げることはなかった。疑惑告発文書を検証した第三者委員会の結論を受け、記者会見した斎藤元彦兵庫県知事は26日、「指摘を真摯に受け止める」と頭を下げた一方、告発者への対応については「適切」との持論を展開し、知事続投の姿勢を強調した。

 午後1時半ごろ、報道関係者約40人が集まる県庁4階の記者会見室に黒いスーツ姿で現れた斎藤氏。カメラのフラッシュが光る中、時折こわばった表情を見せたものの、約1時間にわたる会見では正面を見据え、はっきりとした口調で答えた。

 職員へのパワハラ行為については「よりよい県政をという思いがあったとはいえ良くなかった」「しっかり反省し、謙虚な気持ちで態度を改めたい」と陳謝した。

 一方、告発者対応の違法性について何度も記者から質問されたのに対し、適切な対応だったとの考えは譲らず「司法の場で判断すべきだという指摘もある」と釈明。文書で指摘された七つの疑惑のうち、パワハラを除く六つは報告書で「事実と認められていない」と主張した。