国会内で開かれた再審法改正を求める集会であいさつする袴田ひで子さん=25日午後

 1966年の静岡県一家4人殺害事件で再審無罪が確定した袴田巌さん(89)への刑事補償金約2億1700万円の交付が決定したことを受け、弁護団事務局長の小川秀世弁護士が25日、静岡市内で記者会見し「袴田さんの今までの苦労に少しでも報いると思う」と語った。袴田さんの姉ひで子さん(92)は同日、東京都内で取材に応じ「請求額の満額を頂けるのは、弁護士さんたちが頑張ったおかげ」と感謝した。

 小川氏は会見で、24日夜にひで子さんに電話して交付決定を報告したと明かし、その際、ひで子さんは「良かった」と喜んだという。

 弁護団は、静岡県と国を相手取り、冤罪の責任を問う国家賠償請求訴訟を今夏までに起こす方針。