利用者の感想(奥)がステルスマーケティングに当たるとして再発防止命令を受けた、ロート製薬の機能性表示食品のサプリメント「ロートV5アクトビジョンa」=25日午後、消費者庁

 消費者庁は25日、ロート製薬(大阪市)に対し、無償提供した商品の利用者に画像をインスタグラムに投稿させ、自社のウェブサイトに転載した行為が景品表示法違反のステルスマーケティング(ステマ)に当たるとして再発防止を求める措置命令を出した。依頼した投稿であることを明らかにせずに掲載していたことが不当だとしている。

 ロート製薬は取材に「消費者庁の指摘を真摯に受け止め、再発防止に努める」と回答した。

 対象となったのは、機能性表示食品のサプリメント「ロートV5アクトビジョンa」。パッケージでは「ぼやけやかすみを軽減し、くっきり見る力を改善」と紹介している。

 消費者庁によると、同社は2024年6〜7月、モニター募集サイトに応募してきた利用者に製品を無償で提供した上、インスタグラムに画像を投稿することなどを依頼。その投稿を自社サイトに利用者の感想として転載し、紹介していた。

 少なくとも5人以上の投稿を転載。「続けやすい」「飲みやすいから錠剤が苦手な人にもおすすめ」などの内容だった。