東京都内で開かれたフォーラムで、シベリア抑留体験を語る西倉勝さん=23日午後

 第2次世界大戦後の旧ソ連によるシベリア抑留を次世代に継承しようと、京都府舞鶴市は23日、東京都内でフォーラムを開いた。体験者の99歳男性は戦後80年がたとうとしていることを踏まえ、「私に代わって若い世代が伝えてほしい」と訴えた。抑留を疑似体験できる仮想現実(VR)など、新技術を使った継承の取り組みも紹介された。

 約3年間抑留生活を送った西倉勝さん(99)=新潟県出身=は、収容所を「地獄のようなところ。マイナス20度なのに渡されたのは毛布1枚。食べ物は酸っぱい黒パンしかなかった」と振り返った。

 製材工場などで強制労働に従事。亡くなった仲間をシラカバの山に埋めた。