【エルサレム共同】イスラエル軍は20日、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファで地上作戦を開始したと発表した。中部や北部でも継続しており、作戦区域を拡大した。投入した部隊の規模は不明。空爆や砲撃も続け、ロイター通信によると20日の死者は90人を超えた。人質解放を求めてイスラム組織ハマスへの圧力を強めており、攻撃は激化する恐れがある。
ハマスは20日、400人以上が死亡したイスラエル軍による18日のガザ大規模空爆以降、初めてロケット弾を発射し反撃。報復が連鎖すれば、停戦合意崩壊の可能性がある。
イスラエル軍は19日、ガザを南北に隔てる軍事区域「ネツァリム回廊」に部隊を再配備し「限定的地上作戦」を再開したと発表した。北部ガザ市でハマスの拠点を解体し、ラファでも軍事施設を破壊。空爆でガザの治安部隊トップらハマス幹部2人を殺害した。
米ホワイトハウスのレビット報道官は20日、トランプ大統領は「イスラエル軍を全面的に支持している」と述べた。国連やアラブ諸国からはイスラエルを非難する声が相次いでいる。