トランプ米大統領(ロイター=共同)とイランの最高指導者ハメネイ師(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】米ニュースサイト、アクシオスは19日、トランプ大統領がイランの最高指導者ハメネイ師に核開発問題の交渉を呼びかけた書簡で、交渉期限は2カ月だと伝達したと報じた。米政府関係者らの話としている。期間を区切って圧力をかけ、イランが協議を長引かせることをけん制したとみられる。

 アクシオスは、イランが交渉を拒否した場合、米国またはイスラエルが、イランの核施設に対して軍事行動を起こす可能性が飛躍的に高まるとの見方を示した。

 トランプ氏は書簡で無期限の交渉は望んでいないと明言。2カ月間とした交渉の起点について、ハメネイ師が書簡を受領した時点か、実際に交渉が始まった時点か、はっきりしていない。

 米政府は事前に書簡の内容をイスラエルやサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)に説明したとしている。

 書簡は今月中旬にUAEを通じてイランのアラグチ外相が受け取った。国政全般の決定権を持つハメネイ師は米国との直接交渉を拒否する姿勢。イラン外務省は17日、書簡の「評価を終えたら返答する」と表明した。