14人が死亡、6千人以上が重軽症となったオウム真理教による地下鉄サリン事件の発生から20日で30年となった。犯罪史上類のない無差別テロに巻き込まれ、今もなお後遺症に苦しむ被害者は数多い。現場となった東京メトロ霞ケ関駅(東京都千代田区)には献花台が設けられ、事件の発生時刻に合わせて駅員らが黙とうをささげる。
事件は1995年3月20日、多数の通勤客らで混雑する朝のラッシュ時に発生した。松本智津夫元死刑囚=教祖名麻原彰晃=の指示を受けた教団幹部らが営団地下鉄(当時)の霞ケ関駅を通る日比谷線、千代田線、丸ノ内線の計5車両で猛毒のサリンをまいた。
オウム真理教による一連の事件では、松本元死刑囚を含む13人の死刑が確定し、2018年7月に執行された。公安調査庁によると、教団は三つの後継団体に分かれるなどして活動を続けている。