トランプ米大統領、ウクライナのゼレンスキー大統領(いずれもゲッティ=共同)

 【ワシントン、キーウ共同】トランプ米大統領は19日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、米国がウクライナの原子力発電所を所有する案を提示した。「最善のインフラ保護策になる」と訴えた。ウクライナがロシアのエネルギー施設への攻撃を一時停止することで合意し、ロシアとの部分的な攻撃停止が成立した。

 両首脳の会談は、2月28日にホワイトハウスで決裂した対面会談以来、初めて。「真の終戦」に向けて協力することを確認し、関係修復を演出した。米ウクライナ代表団が数日以内にサウジアラビアで会談し、黒海での停戦案などを協議する。

 19日の電話会談は約1時間で、トランプ氏は18日に実施したロシアのプーチン大統領との協議内容を説明した。ゼレンスキー氏は「パトリオット」を含む防空システムの追加供与を要求。トランプ氏は欧州で利用可能なパトリオットがあるかどうか確認すると応じた。

 米側の発表によると、ゼレンスキー氏はトランプ氏のおかげでロシアとウクライナの捕虜交換が成功したと謝意を表明した。