昨年1年間で、インバウンド(訪日客)の水準が新型コロナウイルス拡大前を超えた岐阜県高山市では、中心部の観光地の勢いが地価にも表れた。18日発表された県内の公示地価(今年1月1日時点)の商業地で、市中心部の観光地を代表する地点「高山市上三之町51」は、対前年上昇率が28・8%と、全国順位でも8位につけた。大手資本による新規のホテル開発計画も複数ある中、地元住民が観光客増加の恩恵を受けられるかが焦点となる。
「高山に多くの方が来ていただけたのは、40年近く続けているインバウンド誘客の取り組みが背景にある。今後は経済効果を全体に波及させることが大切になる」。市観光課の山郷三昭課長は、こう強調した。
市中心部の観光地では、観光客の増加とともに、大手資本によるホテルの開業や用地取得が相次ぎ、地価を押し上げた。...