
従業員の健康管理を経営的な視点で捉え、戦略的に実践する「健康経営」に取り組む企業が県内でも増えてきています。
「ぎふ健康づくり応援プロジェクト」では、健康経営に積極的に取り組む企業をシリーズで紹介していきます。
2025年2月27日掲載
株式会社セクテック(多治見市)
警備業
食生活改善に各種健診の充実、業務特性に合わせて工夫

警備業のセクテックは、業務の特性から勤務時間が不規則になりやすいため、従業員の健康管理や意識向上に力を入れる。2022年からは、経済産業省が選ぶ健康経営優良法人の中小規模法人部門上位500社「ブライト500」に3年連続で認定されている。
従業員の食生活改善に向け、栄養バランスの良い惣菜を24時間いつでも食べられる「置き型社食」を導入。1個50円~100円程度で購入でき、手作りヨーグルトは無料で提供。手軽さからカップ麺等を食べる従業員が減少した。23年からは朝食の欠食防止に食パン等のセットを用意。さらに自宅にもより健康的な食材をとれるよう、地元産の無農薬野菜を社内で販売している。
健康診断は一般健診から生活習慣病予防健診に変更し、付加健診や婦人検診を含め全額会社負担、業務時間内に受診可能。実施率100%を達成する。再検査対象者には必ず受診するよう後押し。早期のがんが見つかり、早期治療・回復に至った例も複数ある。また特定保健指導を受けた者が保健師と密に連絡を取り合い、生活習慣の改善に向けたアドバイスを受けられる体制を整備。機械によるストレスチェックも毎月実施している。
他にも運動や禁煙を促す講座の開催や、健康関連の掲示物を定期的に発行する。これらにより、従業員の健康意識が向上し、健康診断の結果にも成果が表れている。担当者は「従業員の意見を取り入れながら、健康経営の取り組みを継続していきたい」と話している。
■本社/多治見市音羽町4-85 ■創業/1997(平成9)年11月 ■代表者/代表取締役 古賀 政男 ■従業員数/26人(男性19人、女性7人)
内藤建設株式会社(岐阜市)
建設業
健康への予防を徹底、従業員が長く働ける職場を構築

再生建築に定評のある内藤建設は、従業員が長く健康に働ける職場づくりに尽力。40歳を迎えた従業員には5年ごとに人間ドックを受診してもらい、費用は会社が全額負担する。受診を徹底しているため、体の異常を早期に発見できた従業員もいた。インフルエンザの予防接種の費用も会社が補助。また、女性向けのセミナーでは従業員の要望から、乳がんや子宮頸がんについてのセミナーを行うなどしている。
毎朝、就業前にはラジオ体操を行うなど、運動にも注力。40年以上前から取り組んでおり、社内だけでなく現場でも行っている。メンタルケアではストレスチェックを実施。ストレスの強い社員が、外部機関のカウンセリングを受講することも可能だ。
その他にも除菌・ウイルス対策効果が期待される次亜塩素酸水「クリーン・リフレ」を、各営業所や建設現場に設置。1日に1本、社内に置いてあるヨーグルトを飲めるなど、日頃の健康予防も徹底している。
また、社内のチーム活動の一つである「安全運転・健体チーム」では、交通事故・違反ゼロを掲げ、SDカード(無事故無違反の証明書)取得向上などを図っている。内藤宙代表取締役社長は「健康経営はやった方が良いではなく、やらなければいけないこと」と言い切る。今後も「従業員が健康を害さず長く働けるように、そのための予防になる仕組みを社内につくらないといけない。ささいなことでも、やっておくべきと感じたら着手していきたい」と意気込む。
■本社/岐阜市六条南3-10-10 ■創業/1947(昭和22)年3月1日 ■設立/1961(昭和36)年3月1日 ■代表者/代表取締役社長 内藤 宙 ■従業員数/102人(男性75人、女性27人)
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