【北京共同】中国国家安全省は17日、中国へのサイバー攻撃に関与したとして、台湾国防部(国防省)直属でサイバー戦を担う部隊の4人を特定したと発表し、氏名や顔写真を公開した。部隊が台湾の民主進歩党(民進党)政権の指示を受け、台湾独立を狙って虚偽の情報を拡散したと主張。国家分裂活動を「処罰し、生涯にわたり責任を追及する」と警告した。

 台湾の民進党政権は中国が関与したスパイ事案が増えていると警戒を強めており、頼清徳総統は13日、中国の台湾軍への浸透を防ぐため、軍事犯罪を一般の事件とは別に裁く「軍事審判制度」を復活させる方針を表明した。情報活動を巡る対立が激化している。

 中国国家安全省は4人が所属するサイバー部隊が中国共産党や政府、軍、企業にサイバー攻撃を仕掛け、虚偽情報を拡散させて中台の世論を誤った方向に誘導しようとしたと非難。SNSでも「アノニマス64」というグループ名で虚偽情報を流したとしている。

 サイバー攻撃を通じた台湾独立活動や中国に対するスパイ活動に「断固として打撃を加える」と強調した。