塾が終わり一斉に帰宅する子どもら=2024年11月、ソウル(共同)

 【ソウル共同】激しい学歴競争で知られる韓国で、家庭が小中高生の習い事につぎ込む費用が4年連続で過去最高を更新した。13日の政府発表によると、2024年に学習塾など学校外教育にかかった費用は計29兆2千億ウォン(約3兆円)に上り、前年比で7・7%増加した。教育の過熱は少子化の要因の一つ。政府は沈静化に取り組むが、目立った効果は見られていない。

 韓国の24年の合計特殊出生率(女性1人が生涯に産む子どもの推定数)は0・75。過去最低だった前年の0・72より微増となったが、依然として世界最低水準だ。苛烈な受験戦争で塾通いに力を入れる親が増える一方、若者は経済不安から子どもを持つことに二の足を踏む悪循環が続く。

 政府の調査結果によると、学校外教育を利用する小中高生の割合は24年に前年比1・5%増の80%で、過去最高になった。1人当たりの出費も9・3%増え、月平均で47万4千ウォン(約4万8千円)だった。