石破茂首相は16日、福岡資麿厚生労働相らと公邸で面会し、年金制度改革法案の今国会提出に向けて与党などとの調整を進めるよう指示した。「大変重要な内容が含まれ、関係者の理解が得られるよう引き続き努力してほしい」と述べた。面会後に福岡氏が記者団に明かした。赤沢亮正経済再生担当相も同席した。
法案提出を巡っては与党内に先送り論がある。自民党の武見敬三参院議員会長は16日のNHK番組で、週内に党内の意見集約に向けた協議を始めると言明した。「党内手続きが始まるので、政府、与党がしっかり連携して国会に提出する努力をする」と語った。自民は19日に厚生労働部会を予定している。
法案は本会議や委員会の質疑に首相が出席する「重要広範議案」に指定することで与野党が合意したが、14日の国会提出期限に間に合わなかった。立憲民主党の野田佳彦代表は16日、青森市での講演で「提出も確約できていない。政権担当能力がないとしか言いようがない」と批判した。