世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の本部が入るビル=2023年10月、東京都渋谷区

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)は5日、解散命令請求に向けた質問権行使で回答を拒否したとして、文部科学省が過料を科すよう求めた裁判で、最高裁が民法の不法行為も解散命令の要件に含まれると判断したことに「不当で、わが国の法体系全体に非常に有害だ」と批判する見解を公表した。

 見解では、民法上の問題を抱えている宗教法人が少なからずあるとして「他の宗教法人に対しても重大な脅威となり得る」とも指摘した。

 最高裁は3日付の決定で、民法の不法行為について「他人の権利や利益を侵害し、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる事態を招くものだ」とし、要件に含まれると判断した。