福岡県大野城市の自宅で2022年、生後7カ月の男児の胸や腹を圧迫して殺害したとして、殺人罪などに問われた母親(37)の裁判員裁判論告求刑公判が5日、福岡地裁(富張真紀裁判長)で開かれ、検察側は懲役13年を求刑した。弁護側は暴行を認める一方、殺意がなく傷害致死罪にとどまるとし懲役5年が相当と訴え結審した。判決は14日。
検察側は論告で、離婚後に育児へのストレスが高まり、発育が遅れていた男児に対する動機があったと指摘。弁護側は最終弁論で、男児の肋骨骨折は、被告が「心臓マッサージをした」ことを示していると反論。自身の母に同居を求めたが拒まれ、孤立していたとして情状酌量を求めた。