海上自衛隊のSH60K哨戒ヘリコプター2機が伊豆諸島の鳥島東方海域で昨年4月に衝突、墜落した事故で、海自トップの斎藤聡海上幕僚長は4日の記者会見で、制限していた同型機の飛行訓練を全面再開したと明らかにした。水深約5500メートルの海底に沈んだ機体は、米海軍と契約を結び、今月中旬に引き揚げる方針も示した。

 海自によると、事故後、飛行訓練は全て中止となり、段階的に解禁してきた。2月28日に事故と同じ状況の夜間、複数機のケースも可能として、全面再開となった。同系統の哨戒ヘリも同様の制限があったが、再開した。斎藤氏は「安全な実施が求められている。しっかり搭乗員を育成していきたい」と述べた。