岩屋毅外相は19日、大分県別府市で記者会見し、トランプ米政権との関税交渉について「仮に安全保障の問題が出てくれば、本当は別のトラックの話だろうと思う。事柄の性質が元々違う」と述べた。トランプ大統領は関税交渉で訪米した赤沢亮正経済再生担当相に対し、防衛面の負担増に言及した。

 岩屋氏は、現行の合意の期限が2026年度末になっている在日米軍駐留経費に触れ「27年が今の約束の期限だ。通常その前の年から日米間で協議していくのが、これまでのスタイルだ」と強調した。

 同時に「自動車産業はわが国の製造業の屋台骨で、ダメージは極めて大きい」と指摘し、車への追加関税撤廃に尽力すべきだとの考えを示した。

 高関税政策を契機とした各国の米国離れへの懸念も表明し「米国に正しくリーダーシップを発揮してもらえるよう働きかけていくのが、わが国の役目だ」と語った。