「じゃこ天は貧乏くさい」など奔放な言動が物議を醸し、名物知事として知られた秋田県の佐竹敬久知事(77)が18日、4期目満了での引退に合わせて記者会見を開いた。県民へのメッセージに「謝」の文字を選び「感謝とおわびだ。謝る方も20%くらい入っている」と最後まで佐竹節だった。
県職員や秋田市長を経て2009年に初当選した。18年に表面化した、県への地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画を巡っては国に厳しく対峙。「防衛省の言うことが信頼できず、この時は一番悩んだ」と振り返った。
四国の食事をけなしたじゃこ天発言は23年に県内の会合で飛び出し、後に謝罪した。一方で発言が話題となり売り上げがアップする「波及効果」も生じた。24年には議会で、クマ駆除への抗議者に「クマを送る」と答弁。職員を守ろうとする姿勢を評価する声も上がった。
他にも、17年の大雨被害時に県外でゴルフをして批判を浴びたり、ロシアのプーチン大統領から贈られたシベリア猫「ミール」を育てたりと、話題に事欠かなかった。