世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が2003年と14年、友好団体の宗教法人「天地正教」(北海道帯広市)が所有していた北海道清水町の土地少なくとも26カ所(計83ヘクタール)を購入していたことが17日、分かった。登記簿で確認した。被害者側は「天地正教を実質的に吸収した動きの一環だろう。天地正教は解散命令が出た旧統一教会の後継団体となる可能性がある」と指摘する。
旧統一教会は取材に購入を認めたが、天地正教は友好団体でしかないと主張。ただ札幌地裁は12年の献金を巡る訴訟の判決で、旧統一教会側の資料に天地正教を事実上吸収合併したとの記載があったと指摘した。
旧統一教会は3月に東京地裁から解散を命じられ、即時抗告した。決定によると、22年度末の資産は1千億円超で、解散に伴う清算後に残った財産移転先に09年、天地正教を指定。財産移転は宗教法人法上の手続きで、旧統一教会が解散しても、天地正教に移った財産が原資の宗教活動は税優遇の対象になり得る。
土地は山林や宅地などで、売買金額は不明だ。