昨年9月に能登半島を襲った記録的豪雨で設けられた石川県内の避難所が13日に全て閉鎖される。唯一残っていた輪島市の避難所から被災者が12日、仮設住宅などへ移る作業を進めた。地震の避難所は全て閉鎖されており、能登地方の避難所入所者はゼロになる。仮設住宅の入居期限は原則2年で、本格的な生活再建に向け恒久的な住まいの確保が急がれる。
県内で最後の避難所となった輪島市立大屋小の体育館では12日、荷物を抱えて出る避難者の姿があった。市などによると、避難所利用は13日までとする方針をすでに伝えており、同日夕に閉鎖する。
県によると、豪雨では家屋の損壊や、入居していた地震の仮設住宅の浸水被害などが発生。直後のピーク時には、輪島市や珠洲市など県内9市町の避難所108カ所に約1500人が身を寄せていた。先月に豪雨被災者向けの仮設住宅の建設が完了し、避難者の入居が進んだ。
地震では最大約3万4千人が避難所に入った。仮設住宅の建設や自宅の修繕に時間がかかり、避難所の解消には1年3カ月ほど要した。