ミャンマーで起きた大地震を受け、在日ミャンマー人が集う埼玉県東松山市の「悟り寺」では古着などの支援物資や募金を現地に送る活動を進めている。軍事政権下で人命救助や復旧作業が遅れ、家族や友人からは窮状を訴える声が届いており、同国出身の石川満仁住職(41)は「市民の政権への不信感は強い。貧しい国であり海外から支援が必須だ」と話す。
寺では5日、ミャンマー人の技能実習生ら約10人が、持ち寄った古着を箱に詰めた。群馬県館林市から駆けつけた会社員エイミインティンさん(39)は「親戚の家が半壊した。自分のやれることを続けるしかない」。
寺では地震直後から交流サイト(SNS)で寄付を呼びかけ、同日までに約230万円が集まった。最大都市ヤンゴンの寺に送り、物資購入に充ててもらうという。
震源に近い第2の都市マンダレー出身で寺の理事富永ソウさん(48)は、祖母や友人が被災。現地の友人からは、日中の気温が40度近くになる中、多くの被災者が蚊帳で路上生活をしていると聞いた、と危機感を募らせる。