会談に臨む警察庁の楠芳伸長官(右)とタイ警察のタッチャイ人身取引対策センター長=9日午後、警察庁

 警察庁の楠芳伸長官は9日、ミャンマー国境地帯などでの詐欺捜査を推進するタイ警察のタッチャイ人身取引対策センター長と同庁で会談し、両国のさらなる連携強化を確認した。楠氏は特殊詐欺対策を「最重要課題」とし「国際的な協力が大変重要だ」と述べ、引き続き捜査協力を求めた。

 タッチャイ氏は「できる限りの協力をさせていただく」と応じ、国際的な詐欺事件の早期解決に向けて取り組みを進める意向を示した。

 タイ当局は1〜2月、詐欺拠点で働かされていた宮城県と愛知県の高校生を保護。また、日本の要請で身柄を拘束した40代の男を送還し、北海道警と新潟、埼玉両県警の合同捜査本部が今月8日逮捕した。