「孫娘の近くで暮らせることが楽しみだ」。米上院本会議で駐日大使に承認されたジョージ・グラス氏は、長男一家が住む日本への親近感をにじませる。歴代の駐日大使に比べて知名度は低いが、トランプ大統領に指名されて以降、防衛費や貿易を巡って強硬な発言を連発しており、日本政府にとってタフな交渉相手となる可能性もある。
西部オレゴン州出身。投資銀行や不動産業界で実績を上げた実業家だ。2016年の大統領選からトランプ氏を支持し、貢献を認められ第1次政権で駐ポルトガル大使に就任。24年大統領選では陣営の資金調達を担い、トランプ氏から「非常に尊敬されている人物」とのお墨付きを得た。
トランプ氏が掲げる「米国第一」の体現を誓う。在日米軍駐留経費の日本側負担(思いやり予算)を巡り、厳しい姿勢で臨むと明言。対中国強硬派でもあり、日米豪印の協力枠組み「クアッド」や日米韓3カ国連携による対抗に意欲を示す。
妻メリーさんとの間に成人した息子が3人。ハイキングやスキーを楽しむなどアウトドア派の一面もある。