元衆院議員の足立康史氏

 国民民主党が夏の参院選で、元衆院議員の足立康史氏(59)を大阪選挙区(改選数4)に擁立する方向で最終調整していることが分かった。近く正式決定する。複数の関係者が9日、明らかにした。日本維新の会所属だったが執行部と対立。党員資格停止中の昨年衆院選で「刺客」擁立方針が示されたのを受け、政界引退を表明していた。

 足立氏は維新所属当時、労働組合批判を繰り返してきた経緯があり、国民の支援組織・連合は擁立に難色を示している。大阪選挙区では、同様に連合の支援を受ける立憲民主党が独自候補を検討している。

 このほか維新は新人の大阪市議2人を擁立する。公明、共産、参政各党も候補者を立てるほか、自民党も調整している。

 足立氏は2012年衆院選の大阪9区で初当選し、4期務めた。22年には維新代表選に出馬した。関係者によると、国民側と足立氏は衆院選後の昨年11月ごろから断続的に協議していた。