仙台地裁

 宮城県大郷町が進める大規模なサッカー場の整備構想を巡り、告示された町議会解散の賛否を問う住民投票について、仙台地裁は、一部署名が無効でリコール(解散請求)の要件を満たさない可能性が高いとして、手続きを一時停止する決定を出した。8日付。町は9日から期日前投票を中止。即時抗告や、20日の投開票を延期するかを検討している。

 住民投票は、構想に賛成する住民有志の署名提出を受け3月31日に告示。一方、反対する町議3人は一部の署名が無効で住民投票は成立しないとして提訴し、手続きの執行停止も申し立てていた。

 町選挙管理委員会が有効だと判断した署名は、解散請求に必要な2127人を超える2135人分。しかし仙台地裁は決定で、死亡した2人と代筆の要件を満たさない9人分の有効性が認められないとし「請求に必要な署名数を下回る蓋然性が高い」と判断した。

 町によると、民間企業と一緒に、サッカー場12面や計1200人収容の宿泊施設を整備する構想。町議会の予算案否決などを受け、住民有志が昨年12月から署名活動を行っていた。