【ソウル共同】韓国軍は8日、北朝鮮軍の兵士約10人が同日午後5時(日本時間同)ごろ、南北軍事境界線を侵犯したと明らかにした。韓国側が警告放送と警告射撃をし、兵士は引き返した。兵士は地雷用の防護服を着用し、武装していた。周辺を偵察していた可能性があり、韓国軍が詳しい状況を分析している。聯合ニュースは、誤って越境した可能性があるとの韓国軍の見方を報じた。
北朝鮮は昨年、非武装地帯(DMZ)内の南北軍事境界線の北側で対戦車防壁とみられる構造物の建設や地雷埋設などを活発化させ、兵士が誤って侵犯するケースが相次いだ。韓国軍によると、冬季は作業を中断していたが今年3月に再開させた。韓国軍は今月7日の記者会見で、兵士約1500人が鉄条網の設置作業を進めていると明らかにしていた。
ただ、8日に侵犯があった現場はこれまで北朝鮮兵が作業していた場所とは異なるという。聯合は、兵士が新たに建設作業に着手するために偵察に訪れ、偶発的に侵犯した可能性があると伝えた。