厚生労働省が1日発表した2月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月を0・02ポイント下回る1・24倍で6カ月ぶりに低下した。総務省が同日公表した2月の完全失業率(季節調整値)は前月より0・1ポイント低い2・4%で、5カ月ぶりに改善した。
有効求人倍率はハローワークの求職者1人当たり、何件の求人があるかを示す。倍率が下がるのは昨年8月以来。求職者以上に求人が減っており、厚労省の担当者は「多くの産業で原材料や光熱費の高騰が影響しているほか、製造業の一部ではトランプ米政権の関税政策を懸念する声が上がっている」と話した。
有効求職者数は0・5%減、有効求人数は1・7%減だった。
完全失業者数は前年同月比12万人減の165万人。「勤め先や事業の都合による離職」は1万人減の22万人、よりよい仕事を求めて転職などをする「自発的な離職」は1万人減の73万人、働いていない人が職を求める「新たに求職」は4万人減の45万人だった。