【ワシントン共同】米ワシントンの連邦高裁のミレット判事は24日、敵性外国人法に基づくベネズエラの犯罪組織メンバーの国外追放を巡り、第2次大戦中の米国に滞在していた「ナチス党員」が同法下で受けた扱いよりひどいと述べた。異議申し立ての機会がなかったことなどを問題視し、トランプ政権の不法移民対策を痛烈に批判した。ロイター通信が伝えた。

 敵性外国人法は第2次大戦中、日系人のほか、ドイツ系、イタリア系の強制収容や国外追放に使われた。トランプ政権は犯罪組織が「米国を侵略し、非正規戦を展開している」と主張。15日にメンバーと認定した137人を追放したが、家族の多くが組織との関係を否定している。