新型コロナウイルス感染拡大後の2022〜23年、68の国・地域に住む計約7万2千人を対象として、科学者に対する信頼度を調べたところ、最高を5としたスコアが3・62だったと国際研究チームが英科学誌に発表した。「ほとんどの国で科学者は信頼されている」と結論づけている。ただ日本は3・37で、全体の59番目と下位だった。
科学者への信頼の高い国は、コロナ禍に、より効果的に対処したとの報告もある。今回の調査には科学コミュニケーションの専門家241人が参加。共通の質問を基に、科学者の能力、誠実さ、透明性といった側面から信頼度を数値化した。
その結果、全体で「科学者は有能だ」と答えた人は78%、「誠実だ」は57%。信頼度のスコアは全体平均3・62で、全ての国・地域で「高くも低くもない」と言える3を超えた。最高はエジプトの4・30で、米国3・86、中国3・67だった。
日本は下から10番目。「他者への思いやりがあるかどうか」や「透明性」の評価が低く、スコアを押し下げた。