トランプ米政権で「政府効率化省」を事実上率いる南アフリカ出身の実業家イーロン・マスク氏の父エロール氏が18日までに日本メディアで初めて共同通信のインタビューに応じ、トランプ氏とマスク氏が蜜月関係に至る経緯を証言した。2016年時点でトランプ氏を「邪悪だ」と非難していたが、21年に、バイデン大統領(当時)からEVを巡る会合に招かれず不満を持ち、支持に転換したという。
マスク氏は「効率化」と称し、強引に米政府の職員や支出を削減している。自らの事業を有利に進めるため、なりふり構わずトランプ氏と密接な関係を保っているとの批判もある。エロール氏は「政治家ではないからこそ、ビジネスの手法で物事を正すことができる」と擁護した。
マスク氏は1992年に渡米した。エロール氏は「しばらく政治に関心がなかった」と説明。スペースX設立翌年の2003年から民主・共和両党への献金を本格化したが、選挙では環境問題などを念頭に民主党候補に投票してきた。一方、自身も実業家のエロール氏は長年トランプ氏を支持してきた。