第2次世界大戦でなくなったカナダの日系人野球チーム「バンクーバー朝日軍」をルーツとし、少年中心のメンバーで再結成したチームが15日、千葉県印西市で日本のチームと交流試合を行った。2015年から日本に遠征し、5度目の今回は栃木県でも試合を実施する。
朝日軍は日本からの移民を中心に1914年に結成。現地の人に受け入れられたが、戦争で日系人が強制収容所に入れられたことにより消滅。戦後に語り継がれ、2003年にカナダ野球殿堂入りを果たした。
映画「バンクーバーの朝日」によって機運が高まり、14年に小川学さん(48)らが少年を対象にして再結成。プロ野球の日本ハムに育成ドラフトで入団した山口アタル選手らもプレーした。日系人以外の選手も在籍している。
試合後には合同練習も行い、笑顔で会話して打ち解けた様子だった。小川さんは「(過去の)歴史的なことは今後も付いてくるが、子どもたちには純粋に国際交流をしてもらい、日本とカナダの架け橋になってほしい」と目を細めた。