岩手県大船渡市の大規模山林火災は3日、焼失面積が約1800ヘクタールから約2100ヘクタールへと拡大した。陸上自衛隊東北方面隊によると、同市赤崎町の南部で複数の住宅が延焼しているのをヘリコプターの偵察部隊が確認。市によると48世帯がある外口地区で、住民は避難済みという。消防や自衛隊が懸命な消火活動を続けるが、鎮火の見通しは立っていない。
石破茂首相は3日の衆院予算委員会で「消防、自衛隊のあらゆる能力を投入し、人家に対する影響はないように万全を期す」と答弁した。
県や市によると、市街地のある大船渡湾方面は火の勢いを抑えたものの、太平洋方面など広範囲に火が広がっている。煙が見えなくなってから再び燃え出す地域もあるという。1896世帯4596人への避難指示が続いた。大船渡市には乾燥注意報が出ている。
3日も自衛隊の大型ヘリコプターなどが空から消火を実施。地上では、全国各地から派遣された消防が24時間態勢で活動している。
火災は2月26日に発生。焼失面積は平成以降の山林火災で最大規模となる。