教室のスピーカー音についてのアンケートを実施した宇都宮大の長谷川光司教授=4月、宇都宮市

 教室のスピーカー音が聞き取りにくい―。宇都宮大の長谷川光司教授(感性情報学)らが、栃木県小山市に35ある市立学校の児童生徒や教員計約6千人にアンケートをした結果、3割近い約1600人がこうした回答を寄せた。長谷川教授は、一部の学校では老朽化などの可能性があると指摘。他自治体にも通じる問題だとし「学校の音環境改善の動きを広げたい」と語る。

 アンケートは2024年9〜10月、小学5年から中学3年までの児童生徒(5322人)と教員(600人)に、教室のスピーカーの音が聞こえにくいと感じる頻度などを聞いた。

 「時々ある」「よくある」「いつもある」のいずれかを選んだ児童生徒の合計は1534人に上った。教員は、68人が「どちらかといえば聞き取りにくい」か「聞き取りにくい」を選んだ。35校のうち4校では、聞こえにくさを訴える声が特に多く、長谷川教授は老朽化や配線不備などの恐れがあると分析する。