バチカンのサンピエトロ広場に姿を見せたローマ教皇フランシスコ=20日(ロイター=共同)

 【ローマ共同】21日死去したローマ教皇フランシスコが発した最期の言葉の一つは、看護師への感謝だった。バチカン公式メディア、バチカンニュースは22日、教皇の最期の様子を明らかにした。

 教皇は死去前日の20日、バチカンのサンピエトロ広場で開かれた復活祭(イースター)の行事に合わせ、信者らの前に姿を見せた。広場を見下ろすバルコニーから「イースターおめでとう」と短くあいさつした。

 その後、専用の車に乗って広場を訪れ信者らと交流することを望んだが、不安そうな様子も。信頼していた看護師マッシミリアーノ・ストラペッティさんに「私にできると思いますか」と尋ね、ストラペッティさんの反応に安心した表情を見せた。

 信者らとの交流を終えた教皇はストラペッティさんに「広場に連れてきてくれてありがとう」と謝意を口にした。

 教皇は翌日午前5時半ごろに体調悪化の兆候が表れた。治療を受けながら、ストラペッティさんに手を振って「別れのあいさつ」をした。教皇の死については「苦しまなかった。ほぼ突然の死だった」としている。