インタビューに答えるハマス幹部のバセム・ナイム氏(共同)

 【ドーハ共同】イスラム組織ハマスの政治部門幹部バセム・ナイム氏は21日までに、パレスチナ自治区ガザの停戦を巡り、3月上旬ごろ実施した米国との直接協議を「再開する用意がある」と述べた。カタールの首都ドーハで共同通信の単独インタビューに語った。イスラエルとの交渉が膠着する中、後ろ盾の米国を通じ、状況を打開したい狙いがあるとみられる。

 米ニュースサイトなどによると、米との直接協議は、米国の人質問題担当特使とハマス幹部がカタールで行った。米国はハマスをテロ組織に指定しており異例だった。イスラエルは交渉の主導権を奪われかねないとみて、双方の協議に反対していたとされる。

 ナイム氏は米との協議の議題について、恒久停戦やイスラエル軍のガザ撤収、人質とイスラエル側が拘束するパレスチナ人との身柄交換だったと説明。「建設的」だったが、その後打ち切られたとした。米側は主に、米国とイスラエルの二重国籍を持つ人質に関し議論したという。