北海道新幹線の札幌延伸工事に使う長さ150メートルのレールを乗せた貨物列車が21日、JR長万部駅(北海道長万部町)に到着した。製造地の北九州市を18日午前に出発。従来は長すぎて輸送が困難なため、25メートルに切断して船やトレーラーで運んでいたが、輸送方法を確立し、初めて北海道まで鉄道で製造時の状態のまま運搬。溶接箇所が減らせるため、工期短縮や乗り心地の向上が期待できるという。
午後2時25分ごろ、レール28本を積んだ貨物列車が駅に到着。住民らは「初列車ようこそ長万部へ!」と書かれた横断幕を掲げ、拍手で出迎えた。木幡正志町長は式典で「このレールを新幹線が走り、北海道を縦断することに大きな期待をしている」とあいさつした。
建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構によると、2027年度までに10〜15回、鉄道や船でレールを運ぶ計画で、敷設工事は26年度以降に始める見通し。