【ロンドン、ブリュッセル共同】英国、ドイツ両政府は11日、ロシアの侵攻が続くウクライナに対する軍事支援を巡り、国防相級の関係国会合をブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部で開いた。米国が仲介したロシアとウクライナの黒海での部分停戦が実行されず戦闘が続く中、各国は計約210億ユーロ(約3兆4千億円)の支援を約束した。
会合は従来、米国が主導してきたが、ウクライナ支援に消極的なトランプ政権は関与を弱めている。欧州メディアによると、ヘグセス米国防長官は出席せず、オンラインでの参加にとどまった。2月の会合は英国が主催、今回は英独が共催する形となった。
ドイツ政府によると、ウクライナはウメロフ国防相が出席し、ゼレンスキー大統領もオンラインで参加。ゼレンスキー氏はX(旧ツイッター)で防空システムの供与を呼びかけた。
会合は2022年4月に初めて開かれ、約50カ国が参加してNATO本部などで開催されてきた。今年1月にはウクライナの防衛強化に向けた27年までの工程表を採択した。