EV事業について説明する鴻海精密工業の関潤氏=9日午後、東京都内

 台湾の電子機器受託生産大手、鴻海精密工業は9日、電気自動車(EV)事業の戦略説明会を東京都内で開き、2027年までに日本で複数車種を発売する方針を明らかにした。日本の自動車メーカーと協業し、26年ごろに鴻海の小型車「モデルB」をベースに開発した車種をオセアニア地域で売り出す。

 鴻海のEV事業の最高戦略責任者を務める関潤氏は、日系メーカーとの協業に関し「がっぷり組んでシナジー(相乗効果)が得られるところとなるべく早くやりたい。特定の会社というわけではない」と述べた。関氏は日産自動車やニデック(旧日本電産)の幹部を歴任した。

 日本には乗用車「モデルA」やバス、マイクロバスを投入すると説明。具体的にどのブランドから発売するかは言及しなかった。