ロシア・エカテリンブルクでBRICS関連の会合に出席するリャプコフ外務次官=2024年11月(タス=共同)

 【モスクワ共同】ロシアのリャプコフ外務次官は3日公開のロシア外交誌インタビューで、トランプ米政権が示したウクライナ停戦案について「非常に真剣に受け止めているが、全てをそのまま受け入れることはできない」と述べた。4年目に突入した戦争は、米ロ対話が始まっても部分停戦でさえ実現が見通せない。

 リャプコフ氏は「現在存在するのは、まず停戦を実現するスキームを見つけようとする試みだけだ」と主張し、ロシアが求めている「紛争の根本的な原因」を解決する議論が欠落していると訴えた。

 ロシアが主張する紛争の根本的な原因の解決とは、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟放棄や非武装化を指すとみられる。リャプコフ氏は、根本的な原因を解決せずに停戦は不可能とのロシアの基本姿勢を改めて強調した形だ。

 これまで発表されたのは部分的な停戦案。3月18日の米ロ首脳電話会談で合意したエネルギー施設への攻撃停止を巡っては、ロシアは合意を厳守していると主張する一方で、ウクライナが合意を順守せず攻撃を続けていると非難している。