【ワシントン共同】トランプ米政権は23日までに、一部政府機関で、報道機関への情報漏えいに対する調査の強化に乗り出した。機密情報のリークを問題視しているためで、ポリグラフ(うそ発見器)検査も使いながら情報源の職員を特定し、責任を追及する。取材活動に圧力をかけ、不都合な情報が暴露されるのを阻止する意図も見え隠れする。
国防総省高官は21日の覚書で、国家機密の「無許可の暴露」が最近起きたとし、徹底した調査が必要だと強調。ポリグラフ検査などで漏えい者を特定した上で、犯罪として裁くために捜査機関と連携する方針を示した。
覚書は、どのような機密の暴露があったのかを明示していないが、20日のニューヨーク・タイムズ紙の報道だった可能性が高い。「政府効率化省」を事実上率いる実業家マスク氏が21日に国防総省で米中戦争を想定した計画を含む最高軍事機密を閲覧すると報じていた。
民間人のマスク氏が最高軍事機密に触れれば安全保障上のリスクを招くとの懸念が広がった。