石川県珠洲市大谷地区の住民らが市立大谷小中学校で開いた「卒業を祝う会」=23日午前

 石川県珠洲市大谷地区の住民らが23日、能登半島地震を機に同地区の市立大谷小中学校を離れた中学3年生を集め、同校で「卒業を祝う会」を開いた。在校していた中3の5人のうち4人が地震後、他の地域に転校したが、この日は5人全員が集合。9年間過ごした学びやでの思い出を振り返り、涙を見せていた。

 「卒業」したのは同校が2016年度に小中学校を統合した義務教育学校となって初めて、小学1年生として入学した生徒たち。5人は軽快な音楽に合わせ元担任の教諭と手をつないで会場の体育館に入場。久しぶりに全員で校歌を熱唱した。

 祝う会は同校のPTAが主催し、住民や元生徒、在校生ら約70人が参加した。